日本の海洋資源開発の行く末は?海洋工学系研究・技術者になるには?

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日本は海洋資源開発に出遅れていますが、近海には有望な海底資源が豊富にそろっています。足りないのは技術や人材です。2018年2月12日に放送されたワールドビジネスサテライトでは、その問題について触れていました。

よって、この記事では海洋資源開発の行く末について簡単にまとめてみました。

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海洋工学系研究・技術者とは?

海洋工学系研究・技術者とは海底資源を採掘・調査等を行う技術者です。

技術者の数は2015年時点で2,000人程ですが、安倍晋三首相が2030年までに1万人まで増やすという目標を掲げました。理由としては、日本近海には以下のような有望な海底資源が眠っているから。

  • 西日本太平洋側⇒メタンハイドレート
  • 南鳥島周辺⇒レアアース泥

これらの商業生産が実現すれば日本の資源の可能性は大きく広がります。

また、海洋開発は2030年には50兆円に達するとも言われる巨大市場ですが、1万人という目標から逆算すると日本は4%のシェア(2兆円)しか獲得できない計算になります。

ちなみに2020年までに韓国は10兆円。中国は8兆円という目標を掲げており、10年前の目標時点で既に出遅れている状況です。

更に現状、日本は海洋開発技術者を育てるノウハウも不足しています。

 

人材の育成

日本

 

日本で海洋工学系研究・技術者になるには、工学系学部への進学が必須です。目指せる学校は以下のようになります。

学校学部学科コース
(初年度納入金)
定員
北海道ハイテクノロジー専門学校 バイオテクノロジー学科
(116万円 )
30名
札幌科学技術専門学校海洋生物学科
(94万円)
20名
東海大学航海学専攻
(174万4200円 )
20名
海洋機械工学専攻
(174万4200円 )
60名
海洋生物科学科
(153万3200円)
70名
水産大学校海洋生産管理学科
(91万7800円 )
45名
海洋機械工学科
(91万7800円 )
45名
日本大学土木工学科
(173万円)
220名
海洋建築工学科
(173万円)
120名
国際基督教大学生物学
(169万8000円)
不明
愛媛大学スーパーサイエンス特別コース
(81万7800円)
17名
東京海洋大学海洋生命科学部
(170人)
170名
海洋資源環境学部
(81万7800円)
105名
福井県立大学海洋生物資源学部
(72万3800円~)
不明
三重大学生物資源学部
(81万7800円)
260名

 

スコットランド

アンダーウォーターセンターでは、水上で教官が見守る中、海中での建設作業や金属を溶接するダイバーの訓練を行っています。

この施設には、熟練ダイバーになるために世界各国から志望者が集まります。WBSではイタリア・シンガポール・ハンガリーの方々が取材をしていました。

訓練費用は安全対策のも含め以下の通り高額ですが、熟練ダイバーになれば1日40万円以上稼げる可能性もあります。

訓練期間費用
通常3ヵ月230万円
高度3週間230万円

 

また、アバディーンにあるロバートゴードン大学には海洋開発の専門コースもあります。

 

アバディーンでは、サブシー・エキスポというヨーロッパ最大の海洋開発商談会が毎年開かれます。2018年にはスコットランドで起業した日本人女性や大手の千代田化工建設の姿もありました。

千代田化工建設は、エクソダスを2013年に買収し日本近海で既に、メタンハイドレートの調査で実績をあげています。

また、共同開発を行うことで日本財団とスコットランド国際開発庁から総額20億円が支援される為、海洋開発の技術を売り込もうとする下記企業の姿もありました。

企業製品
三菱重工無人潜水機
NEC情報収集機器

共同開発は日本・スコットランドどちらの企業にもメリットがあります。

日本側には専門分野や設備もありませんし、スコットランド側は北海油田でとれる原油の量が減少している為、世界市場で行き残るために日本の技術が必要だからです。

 

まとめ

以上、日本の海洋資源開発についてまとめてみました。

海洋工学系研究・技術者を2030年までに10,000人にするとなると毎年500名以上は育てなければいけない計算になります。上述したように日本では10の学校でしか技術者を目指せる環境はありません。

学校の定員の問題もありますし、卒業生全てが目指すわけではないと考えると、目標達成は難しいように感じます。

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